インタビューズ、というSNSがありまして、誰でも芸能人のようなインタビューに応えたり、逆に気になる方に質問出来たり、というユニークなコンセプトのSNSでして、プロモーションの一貫として利用させて頂いておるのですが、そこで今年を振り返るような内容の質問に応えたため、頭の中が今年を振り返るモードになってしまいました。
前回の記事でも触れましたが、今年最後となる(であろう)本記事、気合を入れてもうちょっと瀬に迫ったタイミングで書こうとしたのですが、まぁ、そんなタイミングで書いてもいいのかな、とついでに色々思い出して綴ってみようかと思います。
まず今年の始め、1月辺りは何をしていただろうかと思い出したところ、ずいぶんと昔の出来事に感じました。
「とにかく突っ走りたい」
「今のままじゃだめだ」
そんな思いで、ある種のこだわりと羞恥心を捨てて動き始めたのが2008年、そこから一山あって沈んだ2010年。
再始動のつもりで動き始めたけれど、なかなかアクションに結びつかなかった2011年からシームレスに始まった今年は、確か雑誌に載せて頂ける絵を描き、文章を執筆している最中からスタートしたと思います。
まず、それがとても遠い昔の出来事であるように感じます。
それは、とにかく前だけ向いて走ってこられた証拠だと、ひとまず喜ばしく受け取ろうと思います。
それから、しばらく様々な専門誌からのお声に応えさせて頂き、とあるソーシャルゲームのキャラクターデザインや、年賀状作成のお仕事に関らせて頂いたのですが、それ以降、あまり記憶がありません。
確か、そのゲームは結局最後までデザインをさせて頂けず、ラフまでの仕事でした。
悔しくて、ひどく若い言葉を担当の方に吐いてしまいました。
それ以降、その企業からは音さたがありません。今になって落ち着いて考えてみると、なんて贅沢な行為なんだろう、と反省します。それに代わるチャンスを、今は掴めていないからです。
しかしそこから、その悔しさを原動力にして、とにかくがむしゃらに動いてみようとアクションしていたのが春先辺りでしょうか。
無いお金と相談しながら、都内にも何回か通い、自分を売ったりしていました。
突然、感謝を伝えたくなって、また実は文句を言いたくて、あと自分の評価が気になって同人誌の販促イベントへひっそり客として赴いたりしたことを思い出しました。
ともするうちに、運営サイトが5周年を迎えました。
レストランに絵を飾って頂きました。大切な言葉を頂けました。
旧友と仕事も出来、現在の小学生と遊ぶことも、中学生と絵の話をすることも出来ました。
大学へ行き、ようやく素直な、その場に合った人間としての言葉と態度で授業することも出来ました。
イラスト系のSNSでご活躍の有名人とお話させて頂き、そのSNSと有名人の正体を少なからず知れました。
沢山の言葉を書き連ね、記事に出来、飾らず本音を吐露することも出来ました。
藁をも掴む、その藁を恥じらうことなく掴んでいいんだ、ということを知りました。
そうして掴んだ藁には、実はすでに沢山の人が手を伸ばしているんだ、ということを知りました。
自分の仕事への熱意の無さ、逃げる気持ちも知ることが出来ました。
油断してはいけない心と、それまでの自分の甘かったところ、そしてまだ甘えている部分を知りました。
とかく、熱意でもって動き、熱意について再認識した一年だったと言えるかと思います。
世の中には量ではなく質で勝負する作り手は沢山います。
なので、多方面的に動けた、という事実は何の得点にもならないことは知っています。
唯一、それはキャリア的に自分がまだ若いということの証明になったに他なりません。
沢山のものを生み出して、その中から自分のタイプを見出す期間、そして生み出すものの質を育てる期間なのだと思います。
若い人間には幸か不幸か、それしかやり方がないのだということも学べています。
若い人間の質には、年月のコーティングがないので、強くても脆いからです。
大学の講義の帰りに酒を交わした友人の話、僕らの恩師が若いころ、わけあって必死でデザイン業に明け暮れた話を思い出すと、時代的にもそれは変わっていないように感じます。
あの話を聞いたのも、今年の出来事。確かにそれ以降のアクションへの肥やしとなっています。
周りには、お若く、かつこちらの世界では大活躍していらっしゃるクリエーターの方がごまんといますが、彼らも同じように考えているのでしょうか。
同じか所があれば、ちょっとだけ救われます。今度、企画を通して話をしてみたいな、とはずっと思っています。
…そういえば、最近コラム企画が進められていません。空腹なのに、飽和状態になっていることだって確かにあります。
それにこれらの行為が元々やりたかったことからの、逃げている行為になっている面だって、事実あります。
沢山のアクションを起こした代わりに、上のゲームの案件同様、手放したもの、手放されたものも多く、夏以降の展示会出展の回数減少もそれに由来します。
反芻するうちに、切り捨てることの大切さも噛みしめることが出来てきているのかもしれません。
どこまでが協力で、どこまでが言いなり?
利用されているだけだと感じた時、どう動けば物理的はベスト?
そう動いて、自分の心はベスト?
そういうことも加味して考えて動いて、心も育てていかなければいけません。どうしてかというと、お金が掛かっている、自分が掛かっているからで、それが自分(のかたち)と自分が作るものの質に繋がるから。
…そう、色々作る中で、考えたりもしていました。
頭を使って、お腹が減る時間が早くなりました。
食欲が戻って、ちょっとだけ平均体重も増えました。
そうやって、沢山の人のことを羨ましがり、妬み、呪いました。
また、それらの人に対して感謝し、申し訳なく思い、尊敬しました。
総括すると、不器用なレース展開だった、と言えるのではないかと思います。
いずれにせよまだまだコースの上。
前を向き続けなければいけないことは必至で、現在は「今年の反省なんてしている暇があれば、あの絵とあの絵が書けるな」なんて思えている辺り、まだ前を向けているようですし、レースを続けていくことは出来そうです。
まだ、もうちょっと不器用でいなければいけません。
いっぱい、広く見て、売って、受け取ったものは大事にし、それを繰り返す。
そんなレースを、来年も、いや、明日からも続けていこうと思っています。
一旦籠って立て直していたのでは、世間は早すぎる。
レーサーのように、マラソン選手のように、動き続けながらそれら反省を生かしながら、欲しいものをこぼさないように、そして出来るだけ新しく拾いながら、つぶれないように、壊れないようにやっていこうと思います。
そんな、現在の心境を、今年のブログのシメとさせて頂きます。
それでは、やっぱりちょっと早いのですが、本年のブログはこれにて終わりだと思います。
お世話になりました皆様、目を留めて下さった皆様、声を掛けて下さった皆様、
僕のことを好きでいて下さる方も、芳しく思っていない方も、
2012年、お世話になりました。
明日から2013年を始めるつもりで動いていかねば。
またよろしくお願い致します。
ぐぎぎ…!